
あわ居の岩瀬崇です。表題の通り、本日あわ居のHPの「体験者インタビュー集」に「vol.17 桑田まどかさん」を追加しました。
桑田さんは昨年の夏にあわ居別棟に娘さんと1泊2日滞在され、現在は2025年の3月の淡路島移住に向けて準備をすすめられています。しかしあわ居別棟滞在前後の時期は、まだ移住に対して葛藤があったり、ご自身の感覚を信じ切ることができないでいたとのこと。インタビューでは、あわ居別棟での体験も踏まえながら、桑田さんがどのようにご自身の中にある葛藤を捉え直し、移住決断へと踏み込んでいったのか、そのリアルな過程も描かれています。今回の体験者インタビューには随所に印象的な言葉がちりばめられているのですが、ここではそのなかから一節をご紹介したいと思います。
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「なんのために移住するの?」ってよく聞かれることが多いんですけど、だいたい「なんとなく」って私は答えるんですよ。なんか理由を持ちたくないというか。そこで理由を明確に言語化してしまった時に、そこにある曖昧な部分に、自分で蓋をしてしまう感じがするんです。でも世間的には、ビジョンや目的があった方が良いと言われるし、もちろんそれは大事だとは思うんですけど……私は仕事の方が、まぁまぁそっちのビジネスチックな考え方で仕事をしているので。何を目的にどんな効果を出すのかとか……マネージャーもやっているので、部下にそういうことを教える仕事もしていて。だから仕事では完全にそっちの頭なんです。だからこそ、素の自分ってなった時に、そことは逆行しているんですよね。自分の中にある「曖昧で良いじゃん」っていうところが、仕事の時はまったくない。けれど、暮らしとか生き方ってなった時、たぶんわたしはそっちなんですよ。そういうのを大事にしたいんだなぁっていうのを、気づかせてもらえた別棟での時間だったなぁって。
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体験者インタビューで浮き彫りになるのはあくまでもプライベートな声に過ぎないのかもしれないですが、こうしたプライベートな声をなぞりながら、読み手は自分自身を省みたり、「自分にも同じところがあるなぁ」と気づいたり、葛藤を乗り越えていく方法を思いついたり……といったようなことができるのではないかと個人的には感じています。桑田さんの経験をなぞりながら、ご自身の現在や状況を捉え直していく、ぜひそんな時間としても、インタビューをご覧いただければ幸いです。
あわ居 岩瀬崇